アラートメールフィルタ(AMF)では夜間や休日のアラートを営業時間内にだけ通知することができます。
夜中にアラートのエスカレーションで起こされた。
休日で出かけているときにエスカレーションの電話がかかってきた。
けれどアラートの内容を確認したらすぐに対応をしなくてもよいものだった。
システムの運用をしているとそんな経験はありませんでしょうか。
AMFではそういったアラートを業務時間内にだけ通知することが可能です。
1.営業時間に対応したい場合
アクションの [判定]アクション実行待機(翌稼働日開始時間)を使用します。
(ア)”稼働時間”機能の設定
このアクションは、AMFの”稼働時間”と連動しています。
この”稼働時間”機能は、営業日(稼働日)、祝休日、営業時間(稼働時間)を設定できる機能です。カレンダー通りの祝祭日に加え、案件個別の休日を設定することもできます。例えば、夏季休業期間や年末年始休業期間、創業記念日などを休日として設定することができます。
(イ)アクションの設定 [アクション実行待機(翌稼働日開始時間)]
以下のようなアクショングループ(アクションの組合せ)を作成すると夜間、土日、祝休日に発生したアラートは翌営業日にエスカレーションされます。
“稼働時間”で営業時間を平日10:00~18:00で設定した場合、月曜の19時に発生したアラートは翌火曜日の10時にメールと電話で通知されます。
土曜日に発生したアラートは翌月曜日の10時に通知されます。
このアクションの便利なところは、AMFの”稼働時間”と連動しているので月曜が祝日の場合は追加で個別の設定をすることなく火曜日の10時に通知をさせることができるところです。
また、メール通知のアクションを1番目に持ってくることで、メールで事前にアラートが発生したことは把握しておくという使い方もできます。
2.翌日N時に対応したい場合
アクションの [判定]アクション実行待機(再開時刻指定)を使用します。
夜間の対応はしなくてもいいけれども、週末や大型連休時のような翌営業日までは待てず、翌日対応をするケースで使用します。
(ア)アクションの設定 [アクション実行待機(再開時刻指定)]
[判定]アクション実行待機(再開時刻指定)の設定で後続のアクションの再開時刻を設定できます。
再開時刻を10時00分で設定し、下記のようなアクショングループを作成した場合、22時に発生したアラートを翌日の10時にエスカレーションすることができます。
(イ)注意点
ただし、注意点があります。10時30分にアラートが発生した場合も翌10時にエスカレーションされるということです。
毎日10時頃に対応する、という運用ルールであればこの設定でも問題ありません。
ところが、営業時間内に発生した場合は早々に対応するという運用ルールの場合はこの設定では対応できません。
(ウ)解決方法
AMFはこの問題にも対応しています。
フィルタを複数作成することで解決できます。
次のような運用ルールを例に見てみましょう
・毎日10時から18時に発生したアラート:即時対応
・18時から翌10時に発生したアラート:翌10時以降に対応
これは以下のように、フィルタ条件に対象時刻を設定し、時間帯によって対応するアクショングループを紐づけることでルールに即した運用が可能になります。
No. | フィルタ条件(対象時刻) | 紐づけるアクショングループ |
---|---|---|
1 | 10:00-18:00 | メール通知、電話通知等のアクショングループ (即時通知のアクショングループ) |
2 | 未設定 | 「再開時間指定」を含むアクショングループ |
3.まとめ
「アクション実行待機」の各機能の一覧です。
翌稼働日開始時間 | 【機能概要】 通知が時間外の場合、後続アクションの実行を中断・待機し、翌稼働日開始時間にアクションの再開を行うアクションです。 通知が時間内の場合は、後続アクションは中断・待機されずそのまま実行されます。 【用途】 時間外の通知の処理アクションを翌稼働日開始時にスライドさせて実行させたい場合に使用します。 |
再開時刻指定 | 【機能概要】 指定した後続アクション再開時刻まで、後続アクションの実行を中断・待機し、指定時刻にアクションの再開を行うアクションです。 アクション実行時に再開時刻に達している場合は、翌日の再開時刻まで実行を待機します。 ※アクション実行待機(長期インターバル)の再開時刻指定版アクションです。 【用途】 指定した時刻まで後続アクションの実行を待機させたい場合に使用します。 |
長期インターバル | 【機能概要】 指定した後続アクション再開までのインターバル時間、後続アクションの実行を中断・待機し、インターバル時間終了後にアクションの再開を行うアクションです。 指定可能な時間は最小5分、最大1週間です。 【用途】 長時間の後続アクションの実行待機が必要となる場合や、インシデントステータスによって後続アクションを実行するかしないかの判断を行いたい場合に使用します。 |
AMFはアクションやフィルタの組合せで色々な運用の課題を解決できます。
ぜひご利用ください。